宮下農園 野菜通信 その2 大根編自家製で一年中食べられる野菜は、何でしょうか?うちの場合は、さつまいも、じゃがいも、かぼちゃ、加工したものを入れると、ずいき、山菜、タケノコ、そして
大根。 春が来るといつもこの夏から秋に作る野菜の種を注文します。大根は二種類。生食や煮る用の青首とたくあん用の干し大根。お盆過ぎに、一箇所に付き5個くらいの種を落とし、保湿と雨よけに茅をかぶせます。最終的に、青首は100本、干し大根は400本になるくらい植えます。
今年は、本葉が出てしばらくした頃、義父母が旅行で留守にしていました。それを狙ったかのように、虫が大量発生しました。手で取ってはつぶしていましたが、2、3日どうしても見に行けない日があり、その時にだいぶ食べられてしまい、苗がすごく弱りました。帰ってきた義母が消毒して虫がいなくなると、次の日から葉が生き生きと元気になりました。その後は順調に成長し、少しずつ間引きし最終的に二本立てにしました。
11月の中旬過ぎ、家族総出で大根を収穫しました。一人がスコップで掘り一人が抜く。もう一人は、悪い葉をとり、泥を落とす。もう一人は、それを15本ずつしばり車庫まで運びざっと水をかける。たくあん用の大根は、細長く折れやすいので注意して扱わなくてはいけません。ところが、義父が外回り掃除に使う強力なクリーナーで水をかけてしまい、泥はよく落ちるけど、大根に横ヒビがたくさん入ってしまいました。畑では縦ヒビはあったけど、横ヒビは無かったからクリーナーはやめて普通のシャワーにしてほしいと頼んでも、義父は、大根の実が入っているからだと満足そうでした。私や義母は、それを聞いて、もうこれ以上言っても聞かないとあきらめました。
午後は、一人が水をかけて、一人は本格的に洗い、もう一人は2~4本で縛り、もう一人が干し場まで運び、順々に干していきます。それは見事な連携プレーです。5時を過ぎればだいぶ暗くなるので、のんびりとはできません。ご飯係でもある私は、お昼は簡単なものを用意し、夜のために前の日からおでんを仕込んでおきます。こうして、全ての大根を干し終わった様子はさながら、大根ラインダンス。壮観です。

10日から2週間経つとだいぶ乾いてきて、漬け頃になります。では、
我が家のレシピをご紹介します。大根10㎏・ぬか1,7㎏・塩(3%)300g・砂糖50g・ホワイトリカー420cc・酢400ccをたらいの中で混ぜ合わせます。それと、大根を交互に重ねていきます。これ以外にも、柿の皮、なすの葉やへたを干した物、とうがらしも間に入れます。全部入れたら、大根の葉でふたをして、重しをしっかりかけます。こつは、漬ける前に大根の鬚根を取ったり、もんで大根の繊維を柔らかくしておくことです。水が上がったら一度重しを外し、一時間後に又かけます。一ヶ月くらいしたら食べられます。二月くらいが一番美味しいです。梅雨はそっとしておきますが、一年中食べています。美味しい漬け物があると幸せを感じる日本人の一人です。
kaori