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人間らしい働き方について考えてみたい(前編)

津野 洋子(つの ようこ)
新潟大学大学院法学研究科修士卒業
専門学校講師
行政書士(相続・遺言 会社設立・定款作成など)
CAP・にいがた所属 内部向けの通信で通信欄を担当
にいがた女性会議 女性の労働部会所属

 今年が皆様にとりましてすばらしい年になることを祈願します。
 この度、ムックマムのブログを担当させていただくこととなった津野です。よろしくお願いします。
 今回、人間らしい働き方と正反対の長時間労働について考えたいと思います。昨年の秋ごろから、長時間労働の是正にむけて政府が動きだしました。これは、一昨年の12月に長時間労働の末に24歳の若さで亡くなった電通の元社員、高橋まつりさんの過労死の事件がきっかけといってもいいくらいです。まつりさんのお母さんの行動力もあると思います。高橋まつりさんの直前の残業時間は、月105時間だったそうです。また、10月25日から27日までの3日間の記録では17分の外出休憩を除いて53時間連続勤務だったとのこと。会社はサービス残業が恒例となっていたようです。労働基準監督署の立ち入り調査が行われ、社長の引責辞任にまで発展しました。
 厚生労働省の労働力調査によると、月平均残業時間は、10.2時間だそうですが、口コミ情報サイトvorkersによれば47時間になっています。勤務問題を苦にした自殺者は2014年に2,227人にものぼっていますが、2010年から15年までの5年間に労災認定された精神疾患は約2千人にすぎないとのことです。統計上現れないサービス残業が多く、長時間労働が野放し状態で国の監督も不十分という現状があると思います。
 『国際比較データブック』(JIL)の中の表6-3「長時間労働者の割合」から、日本とアメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデン、フィンランド、香港、韓国、オーストラリアの長時間労働者の割合を抜き出して、グラフにしてみました。長時間労働者は、週49時間以上働いた人の割合を示しています。日本が21.6%に対し、フィンランド8.1%です。ただ、韓国は35.4%(2012年)もあり、日本より長時間労働者が多いようです。この数値は男女合計の割合で、男性の割合だけ比較すると、日本は30.5%(2013年)と3割です。
 他方で、法制度の面では仕事と生活の調和をすすめるワーク・ライフ・バランス憲章が作られ、生活と仕事の調和が国の政策の行動指針になっています。労働安全衛生法が改正され従業員50人以上の事業所にストレスチェックの義務が課され、さらに過労等防止対策推進法なる法律も2年前の11月から施行、相談体制を整備するなど長時間労働を是正しようという動きははじまっていたのです。電通の事件からも、制度改正の国の動きが職場には届いていないことがわかりました。
 また、電通は、「くるみん」の認定も国からもらっていました。「くるみん」は少子化対策の視点から子育てにやさしい企業に送られるマークです。この認証マークは、表面的な判断で与えられていたことになります。
 労働基準法の36条で、労使が協定を結び監督署に届け出をすれば残業が月45時間まで認められ、さらに「特例」で残業をのばせる仕組みになっています。合法的に長時間労働が進められる仕組みです。この根本的な点にこそ問題があります。



 『2015国際比較データブック』(JIL)より作成


 電通の報道の後でもSNS上で「残業100時間程度で自殺なんて情けない」と言った大学教授がいたようです。また、能力以上のことを引きうけるからと自己責任論も聞かれました。この反応は、いじめが報道された時の学校や世間の反応と似ています。自己責任論や、その程度でどうしてなどの勝手な評価が現れます。制度をつくっても、制度の抜け穴をみつけ、出し抜こうとする企業があらわれます。労働基準法は時代遅れといった経営者もいたようです。ブラック企業やブラックバイトという言葉がでるくらい長時間労働や残業代未払いの企業、事業所が多いのが現状です。
 ブラック企業や電通の事件を自分たちのこととして考え、労働者の生活を犠牲にする企業は生き残れないというメッセージを共有し、広めていくのが大切だと思います。

※次回は、人間らしく働くための日本の動きを見てみましょう。


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コメント

電通のニュースは私も興味深く見ていました。
長時間働いているのは、公民に関わらずどこにでもあります。
このグラフもすごく興味深いです。
フィンランドは、さすがですね。
フィンランドの子育て支援の記事を昨年読みました。ネウボラという制度
日本でも真似して作った自治体もありますね。
後半も楽しみです
2017-01-09 08:11 | ゆきんこ #- | URL [ 編集 ]

日本だけが長時間労働なんだと思っていたら、香港や韓国はもっとなんですね。統計と実際はまた違うのかもしれませんが。

ドイツの経済は強いと聞いていますが、残業がこんなに少ないのに何故?凄いなと思いました。日本も真似できるところないのかなあ。

2017-01-25 00:35 | ほわいと #COVj8X2A | URL [ 編集 ]

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