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お隣りの国の小説を読んだことはありますか?  ①


“油絵の具のようにこってりとしたコバルトブルーの光を、空の高みに押し上げるように東の風が吹いてきた。思わず目を閉じてしまうような、五月の澄み渡った夕暮れの風だった。目をうっすら開けて山の下を見ると、夕闇に包まれるソウルの風景、宝石を散りばめたように点々ときらめく灯りの波があり、顔をあげると、まだ青に赤みがかかった広大な光の空間が見えた。…”(「君たちが皆、三十歳になった時」)


 クオンという、あまり耳慣れない出版社から「新しい韓国の文学」というシリーズが刊行されています(2017年10月現在17巻 www.cuon.jp参照)。読書好きの方でも御存知の方は少ないのではないでしょうか。本の情報というと、新聞や雑誌に載る広告であったり、書店に平積みにされていたりすればこそ目につくもの。大手出版社でもなく映画やTVといったほかのメディアとタイアップもしていないとなると、なかなか一般に広まっていくのは難しい世の中です。

 私はひょんなことからこのシリーズを手に取るようになりました。「新しい」という触れ込み通り、1970年前後生まれの作者が多く、本の装丁・表紙のイラストもシンプルで美しく、センスのよさを感じます。

 冒頭の引用は、そのシリーズの1冊、キム・ヨンス著「世界の果て、彼女」という短編集からです。その散文詩のような言葉の連なりに魅了され、まだ韓国に行ったことすらないのに、ここに描かれた風景が私のソウルの原風景のように鮮やかに残りました。
収められた作品は、どれもがこのような抒情的な文章に彩られたものでなく、しかも、必ずしもするすると読めてしまうものばかりでもありません。この文の意図はなんだろうかと頭をひねってしまうこともしばしば…。でも、どこか忘れがたい読後感があります。

 私が読んだ韓国文学は、この出版社以外の物も含め5,6冊に過ぎず、まるで専門家のように語るのもためらいがありますが、「読みやすさ」では「どきどき僕の人生」(キム・エラン著、クオン刊)「野良猫姫」(ファン・インスク著、同じくクオン刊)はお勧めです。両方ともかなり分厚いのですが、めくってみると字も結構大きく(特に前者)、日頃活字に親しんでいる人ならすぐ読めてしまうでしょう。

 また、“知る人ぞ知る”比較的知名度の高い作品に、2014年に創設された第1回日本翻訳大賞の受賞作「カステラ」(パク・ミンギュ著、クレイン刊)があります。パンチの効いた文体、社会の矛盾に鋭く突っ込む内容。そもそも短編のタイトルが可笑しいのです。「ありがとう、さすがタヌキだね」「そうですか?キリンです」「どうしよう、マンボウじゃん」「ダイオウイカの逆襲」…。彼の作品は他にも何冊か翻訳されており、私も読んでみようと思っているところです。

 次号では、何故こうした新しい韓国文学をムックマムブログで紹介しようと思ったのか、その理由に触れたいと思います。


ムックマムスタッフもなか

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コメント

読んだ事ないですー
映画は見たことありますが、面白かったです。
本屋さん探してみます〜
2017-12-17 18:20 | くるる #- | URL [ 編集 ]

くるるさん、コメントありがとうございます!
私も韓国文学は読んだことがなかったのですが、「新しい韓国の文学シリーズ」の何冊かが地元の図書館にあるみたいなので、手に取ってみたいと思いました。
2017-12-18 23:04 | ムックマムスタッフK #- | URL [ 編集 ]

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