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「カナヅチ・トリロジー 第三話」

「カナヅチ・トリロジー 第三話」 榎並 摂子

ささえ愛よろずクリニック ヨーガ・内観指導

内観瞑想会「ここから」主宰






彼女のカナヅチは

そんじょそこらのカナヅチではない

筋金入りのカナヅチだった。



20代の頃に一念発起して行ったスイミング・スクールは

半年も通ったのに、全く泳げないまま終わった。

毎回、後ろから来るおばちゃんに追い上げられ

水をしこたま飲んで、本当に切なかった。

こんな思いをするくらいなら

「一生泳げないままでいい!!」

彼女のカナヅチ度は更に深まった。






そんな彼女の後ろ向きな心を変えたのは

彼女の娘の通う遠泳教室の先生だった。



「パッ」と

水の上に円ができるように

強く吐く。



それができたら

お次は

「ポーンポーン、休んで、パッ」



『これは「ドル平泳法」と言って

ドルフィンキックと平泳ぎの手で泳ぐやり方です。

「ポーンポーン」で二回蹴る

「パッ」で吐くだけで、息は吸いません。

初心者に吸うことを教えるのはダメです。

いきなりクロールは難しいのです。

カナヅチに息継ぎは禁物です。』



確かに!!

吸おうとするから水を飲んでしまうのである。

吐くだけなら、水は入ってこないから安心だ。

なんだか彼女はできるような気持ちになった。



最初は両手を先生につかんでもらって
「
ポーンポーン、休んで、パッ」



それができると次は

両手をつかんでもらっているが

「パッ」の時に右手だけ先生が手を外す

すると彼女は右手だけ水をかく形になる。



次は左手

それもできると両手を外す。



ひとりである程度泳げるようになると

今度は大人プールへ移動した。



「旗の所からここまで泳いできてください」

5メートルの距離である。

難なく泳ぎ、とても誇らしい気持ち。



「それでは

今度はプールの真ん中から泳いできてください」



12.5メートル

ちょっと難しいかな?

不安な気持ちを抱えながらも

なんとか泳ぎ切る。


「やった!!!」



水泳教室の終了時間だ。

もう思い残すことはない

彼女は先生にお礼を言って帰ろうとした。



「お帰りテストがまだです」



「ここから、向こうまで泳いで、

そしてこちらまで戻ってきてください」



???????


あのう〜

先生、それ50メートルですよね?



心の中で叫んだ。

でもそんな彼女の気持ちにはお構いなし

先生は「はい、◯◯(生徒のひとり)が審判です」

有無を言わさず彼女をプールに引き戻した。



「絶対に無理に決まってる!」

だって、カナヅチだもん。

12.5メートルで大満足だもん。



帰ろうとする彼女に

先生はもう一度言った。

「お帰りテストです

◯◯は審判してください」



「怖くなったり、疲れたら

浮かんで休んでください

ゆっくりでいいです。」



そう言われて

少し安心した。



そうか、競争じゃないんだ。

ゆっくりでいいんだよ。



ゆっくり、ゆっくり泳いだ。



「ポーンポーン、休んで、パッ」



「ポーンポーン、休んで、パッ」



心の中で呪文のように



「ポーンポーン、休んで、パッ」



「休んで」のところでうまく力が抜けると

ふわっと浮き上がる。



だんだん感覚がつかめて

泳ぐことが楽しくなってきた。



傍らで見守ってくれている

審判の男の子の気配も感じる。



もう少し



あと少し



「ポーンポーン、休んで、パッ」





気がついたら

なんと

彼女は50メートル泳ぎ切っていた。



あまりの驚きに

声も出ない。



50メートル!!



先生から指導を受け始めて
まだ2時間しか経っていなかった。



彼女の、カナヅチの40年はなんだったのか?



今日のこの日の感動のために

用意されていたカナヅチだったのか?





もしかして

人間は

無理だと思えることでも

自分がその実現を強く望んでいて

そして、そこに向かって行動を起こせば
なんでもできるのかもしれない?



彼女は、この偉大な師から

「感動」を与えてもらった。

水泳の楽しさだけでなく

自分らしく生きることの素晴らしさを教えられた。



年齢は関係なかった。

大切なのは

「わたしはどう在りたいのか?」ということだった。



じゃあ

「あなたはどう生きたいの?」



そう投げかけて、このトリロジーを終わりにしよう。



これは、本当にあったお話

どんなことでも、実現できる。

あなたが、そう強く望み、行動を起こせば。



かなずち

(おわり)



ムックマムファンの皆様、こんにちは。

榎並摂子(えなみせつこ)と申します。

新潟市を拠点に

ヨーガと内観瞑想をお伝えする活動をしています。

第三話も、お楽しみいただけたでしょうか?

「カナヅチ・トリロジー」は

三話とも本当にあった話です。

このお話で、何か感じていただけたら

とてもうれしいです♪

            愛を込めて せつこ☆
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コメント

プールに行きたくなりました
すごい先生ですね!
私もこの先生に教わりたいです!
貴重な体験をありがとうございました!
スリル満点でした!
2015-10-05 23:36 | みかりん #- | URL [ 編集 ]

みかりんさん、コメントありがとうございます。ほんとにスリル満点でしたね。
私はどう生きたいんだろ…?
何をしたいのだろう…?日々の忙しさを理由に逃げてばっかりな気がする… 今気づいたのだから、めんどくさがらないで、自分のやりたいことに取り組めばいいと思う。
この連載がみなさんにおかれましても生き方を考える時の一助になればいいなと思います。
2015-10-07 23:47 | スタッフエスキモー #- | URL [ 編集 ]

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